人生のリズム

人生のリズム

なんて優しい人なんだろうと思ったAさんのお話です。
以前いた会社に入社してすぐの頃、奥の事務室で雑談しているみんなとは離れて、私は1人きり受付にいました。受付が私の仕事だから当たり前の形なのですが、Aさんは気にかけてくれていて、私が1人のときは私の隣に座ってくれました。Aさんは少し低めの声で、ささやくような優しい話し方です。
あるとき、隣に座ったAさんにこんなことを言われました。
「宅建の試験、◯◯年に合格したでしょ?僕も同じ年に合格したから新聞の合格者欄にあなたの名前があったことを覚えています」
なんと出会う前から、有名人でもない一般ピーポーの私の名前を知っていてくれた人がいました。それも合格したのは何年も前の話だというのに覚えていてくれたんです。
Aさんとはその後、お互い別々の会社で働くようになり、会うこともないまま時は流れ・・・
偶然にも専門学校でバッタリ会い、同じクラスで一緒に授業を受けることになりました。そのときも、勉強の進み具合等を気にかけてくれました。そして、またも同じ試験に同じときに合格しました。

生きるリズムがなんとなく同じで、一緒にいると心を穏やかにしてくれる、そんなAさんを人として大好きです。いつかまた、同じタイミングで同じ行動を・・・密かにそうなることを楽しみにしています。

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