愛想が良すぎる人たち

愛想が良すぎる人たち

県外へ遠出をしたときのことです。
大通りから1本入った道を歩いていたら、少し先のお店からお客さんらしき人が出て来ました。何のお店なのかな?と前を通るとき、そっと入り口から中を見ると、ガラス戸越しに店員さんが私に笑顔で手を振るんです。私が手を振り返そうか、無視をして通り過ぎようか迷っていると、その笑顔のお手振りは、1人増え、2人増え、3人になりました。しかもガラス戸に張り付くようにして、笑顔もお手振りもパワーアップ!とびきりの笑顔で、ぶんぶん手を振ってくるんです。
全然知らない人なのに、初めて来た場所なのに・・・。とてもフレンドリーな土地柄?それともかなり怪しいお店?
私が不審に思っているのが伝わったのか、今度はその内の1人が手に何か長いものを持ち、それを笑顔で指差すんです。何かくれるのかなと期待大になった私は、ガラス戸を押して一歩中に入りました。すぐに店員さんはガラス戸を持ってくれて、超ウエルカムじゃんと笑顔の私に、
「ありがとうございます。助かりました。これが取れてしまって」
と、その人が手に持っていた長いものは、ガラス戸の取っ手でした。
内開き戸の取っ手が取れて、内側から開けることが出来なくなってしまったそうです。あのとびきりの笑顔は、助けを求める必死の形相だったのです。

欲の塊で近付いたのに、結果人助けをして感謝されるって・・・

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